屋根カバー工法の迷いと疑問を解消するメリットとデメリットを全解説

屋根のカバー工法

屋根カバー工法を検討中、あるいは施工後に「後悔したくない」と不安を感じていませんか?本記事では、雨漏り再発や想定外の追加費用、業者選びの失敗など、実際に後悔した具体的なケースと原因を徹底解説します。さらに、これらの失敗を回避し、安心してカバー工法を成功させるための具体的な対策や、工法の基本、メリット・デメリット、優良業者の見極め方まで網羅的にご紹介。正しい知識と準備があれば、後悔することなく大切な住まいを守れることをお約束します。

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屋根カバー工法の基本を再確認

屋根のリフォームを検討する際、「カバー工法」という言葉を耳にする機会が増えています。しかし、その基本的な仕組みや、どのような屋根に適用できるのか、どのような材料が使われるのかを正しく理解していなければ、後々の後悔に繋がりかねません。ここでは、カバー工法で失敗しないために押さえておくべき基礎知識を解説します。

カバー工法とは?葺き替えとの違い

カバー工法のビフォーアフター

屋根のカバー工法とは、主にスレート(コロニアル)屋根の上に、既存の屋根材を撤去しないで、その上から新しい軽い金属屋根を重ね張り(被せる)屋根リフォームの工法です。 別名「重ね葺き」とも呼ばれます。既存の屋根が下地として機能するため、廃材の発生が少なく、工期も比較的短く済むのが特徴です。

一方、葺き替え工法は、既存の屋根材を全て撤去し、必要に応じて下地材(野地板など)も補修・交換した上で、新しい屋根材を設置する工法です。屋根を根本から刷新するため、下地の劣化が激しい場合や、屋根の軽量化を目的とする場合に適しています。

屋根材の耐用年数が25年などの場合、10年に1度を目安に塗装によるメンテナンスをお勧めしています。ただ、耐用年数が経過した屋根は屋根塗装を行っても、屋根材自体が脆くなっているために、塗装の下地として機能しなくなります。このような屋根に塗装をしても塗料本来の耐用年数(耐久性)が得られずに費用対効果を発揮できないばかりか、施工不良の可能性もあるので、耐用年数が経過したスレート瓦は張り替える(葺き替える)必要があります。 しかし、屋根の葺き替え工事は既存のスレート瓦を撤去して、新しい屋根材を設置するためにリフォーム費用が高額になります。 このような背景があり、既存のスレート瓦の上に軽量の屋根材(ガルバリウム鋼板)を被せるカバー工法が開発され、スレート屋根の葺き替え工法として定着しました。

両者の主な違いを以下の表にまとめました。

比較項目 カバー工法 葺き替え工法
既存屋根材の撤去 なし あり
廃材処理 少ない 多い
工期 比較的短い 比較的長い
費用 比較的安価 比較的高価
下地の確認・補修 限定的 可能
屋根の軽量化 難しい(重くなる) 可能
施工できる条件 既存屋根の状態が良いこと 既存屋根の状態を問わない

カバー工法は、費用を抑えつつ屋根の機能回復を図りたい場合に有効ですが、既存の屋根の状態によっては選択できないケースもあります。後悔しないためには、既存屋根の状態を正確に診断し、最適な工法を選ぶことが極めて重要です。

施工できる屋根とできない既存の屋根の条件

カバー工法は万能ではなく、既存の屋根材やその状態によって施工の可否が分かれます。誤った判断は、雨漏りの再発や建物の安全性に関わる問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

カバー工法が施工できる主な屋根

屋根材の種類 説明 耐用年数 カバー工法の目安
スレート屋根(コロニアル・カラーベスト) 最も一般的な適用例です。軽量なガルバリウム鋼板などを重ねることで、屋根の機能を回復させます。 25年〜30年 25年〜35年
トタン屋根(瓦棒) 軽量で凹凸がないため、カバー工法に適しています。 20年〜25年 20年〜30年
アスファルトシングル 比較的軽量で柔軟性があるため、カバー工法に適しています。 25年〜30年 25年〜35年

これらの屋根材であっても、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 既存屋根の下地が健全であること:雨漏りによる下地の腐食や、著しいたわみがないことが前提です。下地が傷んでいる場合は、カバー工法では根本的な解決にはなりません。
  • 屋根の勾配が適切であること:水はけを確保するため、ある程度の勾配(傾斜)が必要です。緩すぎる勾配の屋根では、雨水が滞留しやすく、雨漏りのリスクが高まります。
  • 既存屋根が二重構造になっていないこと:すでに一度カバー工法が施工されている屋根に、さらに重ねて三層構造にすることは、建物の耐荷重や耐震性の観点から推奨されません。

カバー工法が施工できない主な屋根

屋根材の種類 説明 耐用年数 リフォーム方法
日本瓦 瓦は非常に重く、その上からさらに屋根材を重ねると、建物の耐荷重能力を超えてしまい、耐震性に深刻な影響を及ぼすため、カバー工法はできません。瓦屋根の場合は、葺き替え工法が基本となります。 80年〜100年 ・葺き直し(ルーフィングの交換) ・葺き替え
セメント瓦 日本瓦よりは軽量なものの、凹凸があるためカバー工法には不向きです。 30年〜40年 ・葺き替え

既存の屋根が激しく劣化している場合は、カバー工法が施工できません。 スレート瓦(コロニアル)の劣化症状の一つに、「含水」がありますが、スポンジのように水分を吸収したスレート瓦はカバー工法の土台として、釘を打ち込めないため施工できません。また、屋根材の土台となる野地板(コンパネ)が腐食して脆くなっている場合もカバー工法は施工できないので注意が必要です。
また、既存の屋根に新しい屋根を被せるので、総じて屋根の形状が複雑な場合は難しいです。複雑な屋根形状や、急勾配の屋根では、新しい屋根材を既存の屋根にきれいにフィットさせることが難しく、施工不良や雨漏りのリスクが高まることがあります。
このようにスレート屋根の劣化が進んだ際は、カバー工法は施工できないので、屋根修理の専門業者にしっかりと現地調査をしてもらうようにしましょう。

劣化の状況

アスベスト含有スレート屋根の場合、カバー工法であれば既存屋根材を撤去しないため、アスベスト飛散のリスクを抑えられます。しかし、将来的なメンテナンスや解体の際にはアスベスト処理が必要となるため、専門業者との詳細な相談が不可欠です。

主に使用される屋根材「ガルバリウム鋼板」の特徴

屋根のカバー工法で使用される屋根材は、主にガルバリウム鋼板と呼ばれる金属製の屋根材です。このガルバリウム鋼板は屋根材の中でも耐久性に優れているのでが特徴で耐用年数も40年〜50年と長期的です。
また、ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛の特殊なメッキがされているために、塗装などのメンテナンスの必要が無いメンテナンスフリーの屋根材です。

このように屋根のカバー工法はガルバリウム鋼板を使用することで、費用対効果の高い屋根リフォームを実現できるだけではなく、将来的なメンテナンス費用も節約できます。 屋根のカバー工法で使用されるガルバリウム鋼板の商品は下記の通りです。

商品名 メーカー 保証 断熱材
横暖ルーフα ニチハ メーカー穴あき保証25年 断熱材一体型/断熱材の厚み17mm・硬質ウレタンフォーム
スーパーガルテクト アイジー工業 メーカー穴あき保証25年 断熱材一体型/断熱材の厚み16mm/ポリイソシアヌレートフォーム
スマートメタル ケイミュー メーカー穴あき保証25年 断熱材なし

ガルバリウム鋼板の主なメリット

  • 非常に軽量:スレートや瓦に比べて圧倒的に軽いため、既存の屋根の上に重ねても建物への負担が少なく、耐震性の向上にも寄与します。
  • 高い耐久性:アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の合金でめっきされており、錆びにくく、酸性雨にも強いため、約25年~40年と非常に長い寿命が期待できます。
  • 優れた耐熱性・耐食性:高温多湿な日本の気候にも強く、海岸地域での塩害にも比較的強いとされています。
  • 豊富なデザイン性:カラーバリエーションや形状(横葺き、縦葺き、瓦調など)が豊富で、様々な住宅デザインに対応できます。
  • 加工しやすい:薄くて柔軟性があるため、屋根の形状に合わせて加工しやすく、施工性が高いです。

ガルバリウム鋼板の主なデメリット(後悔に繋がりやすい点)

  • 傷つきやすい:表面が薄いため、衝撃を受けると凹みやすいという特性があります。特に施工中や、雹(ひょう)などの自然災害で傷つく可能性があります。
  • 遮音性が低い:単体では雨音が響きやすいというデメリットがあります。特に大雨の際には、室内に音が響き渡ることがあり、「雨音がうるさい」と後悔するケースがあります。
  • 断熱性が低い:金属であるため、熱伝導率が高く、単体では断熱性能があまり高くありません。夏は屋根からの熱が伝わりやすく、冬は熱が逃げやすい傾向があります。
  • 初期費用が比較的高め:スレート屋根などに比べると、材料費が高くなる傾向があります。しかし、メンテナンス頻度が少なく長寿命であることを考慮すると、長期的なコストパフォーマンスは優れています。

これらのデメリットに対しては、断熱材一体型ガルバリウム鋼板を選んだり、下地に遮音シートや断熱材を敷き込んだりすることで、ある程度の改善が可能です。業者と相談し、これらの対策を検討することが、後悔しない屋根リフォームに繋がります。

カバー工法で「後悔した」と感じる具体的なケースと原因

屋根のカバー工法は、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ね葺きする工法であり、費用や工期の面でメリットが多いとされています。しかし、事前の確認不足や施工不良、業者選びの失敗によって、「こんなはずではなかった」と後悔するケースも少なくありません。ここでは、カバー工法で後悔したと感じる具体的な失敗事例とその原因を詳しく解説します。

【失敗事例1】雨漏り再発!防水機能の不足や施工不良

カバー工法を選んだにもかかわらず、雨漏りが再発してしまい後悔するケースは少なくありません。その主な原因は、既存の屋根の状態を正確に把握せずに施工を進めてしまったり、施工不良があったりすることにあります。

既存屋根の劣化が激しい場合

カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、既存屋根の防水機能に頼る部分が大きくなります。もし、既存の屋根材の下地である野地板や垂木が腐食していたり、すでに雨漏りの症状が進行していたりする場合、カバー工法では根本的な解決にならず、雨漏りが再発するリスクが高まります。既存屋根の劣化状況によっては、カバー工法ではなく、既存の屋根材を全て撤去して下地から補修する「葺き替え工法」を選択すべきだったと後悔する声も聞かれます。

防水シートの施工不良

新しい屋根材の下に敷かれる防水シート(ルーフィング)は、屋根の防水性能を左右する非常に重要な部分です。この防水シートの重ね代が不足していたり、タッカー(釘)の打ち込みが甘かったり、適切な固定がされていなかったりすると、雨水が侵入しやすくなります。特に、屋根の勾配が緩やかな場合や、複雑な形状の屋根では、防水シートの施工には高い技術と丁寧さが求められ、少しのミスが雨漏りに直結することがあります。

役物(やくもの)部分の処理不備

屋根の棟(むね)や谷(たに)、ケラバ(屋根の端部)といった役物部分は、雨水が集中しやすい箇所であり、最も雨漏りが発生しやすいポイントです。これらの部分の板金処理が不適切であったり、シーリング材の劣化や施工不良があったりすると、そこから雨水が浸入しやすくなります。特に、既存の役物と新しい屋根材の取り合い部分の処理は難しく、専門知識と経験が不足している業者による施工は、後々の雨漏りトラブルに繋がりやすいため注意が必要です。

【失敗事例2】想定外の追加費用で予算オーバー

当初の見積もりよりも大幅に費用が高くなり、予算オーバーで後悔するケースも少なくありません。これは、事前の調査不足や見積もり内容の不透明さが主な原因です。

既存屋根の下地劣化による補修費用

カバー工法では既存の屋根材を撤去しないため、工事開始後に既存屋根の下地(野地板や垂木など)の劣化が判明することがあります。下地が腐食している場合、その上から新しい屋根材を重ねても耐久性が損なわれるため、追加で下地の補修や交換が必要となり、想定外の費用が発生します。この費用は、腐食の範囲や程度によって数万円から数十万円に及ぶこともあり、予算を大きく圧迫する原因となります。

アスベスト含有建材の処理費用

築年数の古い住宅の屋根材(特にスレート屋根)には、アスベストが含有されている場合があります。カバー工法の場合、アスベスト含有建材を撤去する必要がないため、その処分費用は発生しません。しかし、将来的に葺き替えが必要になった際には、アスベスト含有建材の撤去・処分に高額な費用がかかる可能性があります。現時点での費用は抑えられても、将来的なリスクや費用を見越していなかったことで後悔するケースも存在します。

見積もりの内訳が不明瞭

見積もり書の内容が「屋根工事一式」といった大まかな表記のみで、詳細な内訳が不明瞭な場合も注意が必要です。足場代、既存屋根の状態による追加工事の可能性、廃材処理費などが明確に記載されていないと、後から「これは含まれていませんでした」として追加費用を請求されることがあります。工事が始まってから追加費用を求められると、断りにくく、結果的に予算を大きくオーバーしてしまうことに繋がります。

以下の表は、カバー工法で追加費用が発生しやすい主な項目と、その原因の例を示しています。

追加費用の項目 主な原因の例
下地補修費用 既存屋根の下地(野地板、垂木)の腐食や劣化
部分的な葺き替え費用 既存屋根の劣化がカバー工法では対応できないほど進行している場合
アスベスト事前調査費用 既存屋根材にアスベスト含有の可能性がある場合(義務化されている調査)
雨樋・破風板などの交換費用 屋根工事と同時に劣化が判明し、交換を推奨された場合
足場設置費用 見積もりに含まれていなかった、または追加工事で足場期間が延長された場合

【失敗事例3】業者選びの失敗による手抜き工事やトラブル

カバー工法の成功は、施工を依頼する業者選びに大きく左右されます。悪徳業者や経験不足の業者を選んでしまうと、手抜き工事や後々のトラブルに繋がり、後悔することになります。

悪徳業者の手口と手抜き工事

「今なら大幅値引き」「この地域限定のキャンペーン」などと謳い、契約を急がせる業者は注意が必要です。また、訪問販売で不安を煽り、不要な工事を勧めるケースもあります。これらの業者は、契約獲得を優先し、十分な事前調査を行わなかったり、費用を安く見せるために工程を省略したりする手抜き工事を行うことがあります。具体的には、防水シートの固定が不十分、役物処理の粗雑さ、規定以下の枚数の釘打ち、粗悪な材料の使用などが挙げられ、これらは雨漏りや屋根材の剥がれといった重大な欠陥に直結します。

連絡不通や保証が守られないトラブル

工事完了後に不具合が見つかった際、業者に連絡しても「担当者がいない」「もう対応できない」などと対応を拒否されたり、最悪の場合は連絡が取れなくなったりするトラブルも発生しています。また、契約書に記載された保証内容が曖昧であったり、保証書が発行されなかったりすることで、いざという時に保証を受けられず、高額な修理費用を自己負担することになり後悔するケースも後を絶ちません。信頼できる業者であれば、工事後のアフターフォローや保証体制も明確に提示します。

【失敗事例4】屋根の重さによる耐震性への不安

カバー工法は既存の屋根材を撤去しないため、屋根全体の重量が増加します。この重量増加が、建物の耐震性に影響を与えるのではないかと後悔や不安を感じる人もいます。

屋根の重量増加と耐震性への影響

屋根の重量が増加すると、建物の重心が高くなり、地震の際に揺れが大きくなる可能性があります。特に、築年数の古い木造住宅や、もともと耐震性に不安がある建物の場合、カバー工法による重量増が、建物の構造に過度な負担をかけ、耐震性能を低下させるリスクを招くことがあります。一般的なスレート屋根の上にガルバリウム鋼板を重ねる場合、ガルバリウム鋼板は軽量な屋根材ですが、既存のスレート屋根の重さも加わるため、全体の重量は増えます。既存の屋根材が重い瓦屋根などの場合、カバー工法自体が推奨されないこともあります。

耐震診断の重要性

屋根の重量増加による耐震性への不安を解消するためには、事前に専門家による耐震診断を受けることが非常に重要です。建物の構造や築年数、現在の耐震性能を正確に評価し、カバー工法が適しているか、あるいは他の工法(葺き替えなど)を検討すべきかを判断する必要があります。耐震性を考慮せずに安易にカバー工法を選択してしまうと、将来的に大きな地震が発生した際に、建物の安全性が損なわれる可能性があり、後悔に繋がりかねません。

【失敗事例5】保証やアフターフォローがない

工事が完了した後に不具合が発生した際、保証やアフターフォローが不十分であったために、大きな負担を強いられて後悔するケースも多く見られます。

保証内容の確認不足

屋根工事には、主に「工事保証」と「製品保証」の2種類があります。工事保証は施工不良による雨漏りや屋根材の剥がれなどに対し、業者が無償で修理を行う保証です。製品保証は、屋根材メーカーが製品自体の欠陥に対して行う保証です。これらの保証期間や保証範囲が契約書に明記されているか、また、保証書が書面で発行されるかを確認しないまま工事を進めてしまうと、万が一の際に保証を受けられない可能性があります。

アフターフォローの重要性

屋根は常に風雨にさらされており、経年劣化は避けられません。工事後も定期的な点検やメンテナンスを行うことで、小さな不具合を早期に発見し、大きなトラブルに発展するのを防ぐことができます。しかし、アフターフォロー体制が整っていない業者を選んでしまうと、工事後の点検や相談に対応してもらえず、結果的に高額な修理費用が発生して後悔することになります。信頼できる業者は、工事後の定期点検の有無や、不具合発生時の対応について明確に説明してくれます。

消費者庁のウェブサイトでも、リフォーム工事に関するトラブル事例や注意喚起がなされています。消費生活相談事例「リフォーム工事」

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後悔を回避!カバー工法成功のための徹底対策

屋根カバー工法で後悔しないためには、事前の準備と情報収集が何よりも重要です。失敗事例から学び、適切な対策を講じることで、安心して工事を進めることができます。ここでは、後悔を未然に防ぎ、カバー工法を成功させるための具体的なポイントを解説します。

事前調査と診断の徹底で適切な工法を見極める

カバー工法は、既存の屋根に新しい屋根材を重ねる工法のため、既存屋根の状態が非常に重要です。事前の徹底した調査と診断なくして、適切な工法の選択はできません。

以下の点を確認し、カバー工法が本当に適しているかを見極めましょう。

  • 既存屋根材の種類と状態:カバー工法はスレート屋根(コロニアル、カラーベストなど)やアスファルトシングルには適していますが、瓦屋根や銅板屋根には適用できません。また、既存屋根材の劣化が激しく、下地の腐食が進んでいる場合は、カバー工法ではなく葺き替え工法を検討する必要があります。
  • 下地の状態:既存屋根材の下にある野地板や垂木に腐食やカビ、シロアリ被害がないかを確認します。下地が健全でなければ、新しい屋根材を重ねても強度不足や雨漏りの原因となります。
  • 屋根の勾配:屋根の勾配が緩すぎると、雨水が滞留しやすく、カバー工法では雨漏りのリスクが高まる場合があります。
  • 屋根の耐荷重:既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、屋根全体の重量が増加します。建物の構造がこの重量に耐えられるか、耐震性への影響がないかを専門家が判断する必要があります。

これらの調査は、専門知識を持った業者による詳細な診断が不可欠です。複数の業者に診断を依頼し、それぞれの診断結果や提案を比較検討することで、より客観的で正確な判断が可能になります。ドローンや高所カメラを用いた診断を行う業者であれば、屋根全体の状態を詳細に確認できるため、より安心です。診断報告書の内容をしっかりと確認し、疑問点は納得いくまで質問しましょう。

信頼できる優良業者を見極めるポイント

カバー工法の成否は、業者選びに大きく左右されます。手抜き工事やトラブルを避けるためにも、信頼できる優良業者を見極めることが重要です。

以下のポイントに注目して、慎重に業者を選びましょう。

ポイント 詳細と確認事項
実績と経験
  • カバー工法の施工実績が豊富か。
  • 過去の施工事例を写真や動画で確認できるか。
  • 屋根工事関連の資格(例:屋根工事技士、建築板金技能士)を持つ職人が在籍しているか。
見積もりの透明性
  • 見積もり内容が明確で、材料費、工事費、足場代などが詳細に記載されているか。
  • 「一式」表記が多く、内訳が不明瞭な見積もりは避ける。
  • 追加費用が発生する可能性のある項目や条件について、事前に説明があるか。
担当者の対応
  • 質問に対して丁寧に、専門用語を使わず分かりやすく説明してくれるか。
  • こちらの要望をしっかり聞き、親身になって相談に乗ってくれるか。
  • 現地調査から見積もり、契約、工事完了まで一貫して担当者が責任を持って対応してくれるか。
自社施工の有無
  • 自社で職人を抱え、施工まで一貫して行う「自社施工」の業者か。
  • 下請け業者に丸投げする業者よりも、中間マージンが発生せず、責任の所在が明確な自社施工の業者が望ましい。
保証とアフターフォロー
  • 工事後の保証期間や保証内容が明確に提示されているか。
  • 定期点検や緊急時の対応など、アフターフォロー体制が整っているか。
建設業許可の有無
  • 建設業許可(屋根工事業)を取得しているか。信頼できる業者の証となります。

最低でも3社以上の業者から相見積もりを取り、提案内容、費用、担当者の対応などを比較検討しましょう。安すぎる見積もりには注意が必要ですが、高ければ良いというわけでもありません。適正価格で質の高い工事を提供してくれる業者を選ぶことが、後悔しないための鍵となります。

契約前の確認事項と保証内容の重要性

業者を選定したら、いよいよ契約です。しかし、契約書の内容を十分に確認せずに進めてしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。契約前の確認と、保証内容の理解は非常に重要です。

以下の点を必ず確認し、納得した上で契約を結びましょう。

  • 工事内容と範囲:見積もり通りの工事内容か、使用する屋根材の品番や色、工法が明記されているか。どこからどこまでが工事範囲なのかを明確にします。
  • 工期:着工日、完了予定日が明記されているか。天候による延長など、工期が変動する条件についても確認します。
  • 費用総額と支払い条件:最終的な費用総額が明確か。着手金、中間金、完工金などの支払いタイミングと金額、支払い方法を確認します。追加費用が発生する可能性のある項目(例:下地の補修など)とその上限額についても事前に取り決めておきましょう。
  • 保証期間と保証内容:
    • 施工保証:業者が施工不良に対して保証する期間と内容。雨漏りなど、具体的にどのようなトラブルが保証対象となるのかを確認します。
    • 製品保証:屋根材メーカーによる製品自体の保証期間と内容。

    保証期間だけでなく、保証の範囲(例:自然災害による損害は対象外など)や、保証を受けるための条件(例:定期的なメンテナンスが必要など)も細かく確認することが大切です。

  • アフターフォロー:工事後の定期点検の有無や、緊急時の対応体制について確認します。
  • 損害賠償保険:工事中に万が一、近隣の建物や通行人に損害を与えてしまった場合の保険加入状況を確認します。
  • クーリングオフ制度:訪問販売などで契約した場合、一定期間内であれば契約を解除できるクーリングオフ制度の適用について確認しておきましょう。

契約書は、工事に関する最も重要な書類です。不明な点や疑問点は、必ず契約前に業者に確認し、書面で回答を得るようにしましょう。口約束はトラブルの元となります。

適切な屋根材選びと断熱・遮音性への配慮

カバー工法では、新しい屋根材を既存屋根の上に重ねるため、屋根材選びが非常に重要です。屋根材の種類によって、耐久性、軽量性、デザイン、そして断熱性や遮音性が大きく異なります。

主な屋根材として「ガルバリウム鋼板」が広く用いられますが、その特性を理解し、自身の住まいの環境や求める性能に合わせた屋根材を選ぶことが、後悔しないためのポイントです。

適切な屋根材選びのポイント:

  • 軽量性:カバー工法は既存屋根に重ねるため、屋根全体の重量が増加します。建物の耐震性を考慮し、できるだけ軽量な屋根材を選ぶことが重要です。ガルバリウム鋼板は、瓦などに比べて非常に軽量であり、カバー工法に適しています。
  • 耐久性:屋根は常に雨風や紫外線にさらされるため、耐久性の高い屋根材を選ぶことが長期的な安心に繋がります。ガルバリウム鋼板は、錆びにくく耐久性に優れています。
  • デザインと色:外観の印象を大きく左右するため、家のデザインや周囲の景観に調和する色や形状を選びましょう。遮熱塗料が施された屋根材を選ぶことで、夏の室温上昇を抑える効果も期待できます。

断熱・遮音性への配慮:

カバー工法は、既存屋根と新しい屋根材の間に空気層ができるため、ある程度の断熱効果や遮音効果が期待できます。しかし、より高い性能を求める場合は、以下の点も考慮しましょう。

  • 断熱材一体型屋根材:屋根材の裏面に断熱材が一体化している製品を選ぶことで、より高い断熱効果を得られます。これにより、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を保ち、冷暖房費の節約にも繋がります。
  • 下地材による対策:新しい屋根材を設置する際に、既存屋根の上にさらに断熱材や遮音シートを敷き込むことで、性能を向上させることが可能です。特に雨音対策として、遮音性の高い下地材の採用を検討する価値はあります。

屋根材の選択は、専門家と相談しながら、予算、性能、デザインのバランスを考慮して決定しましょう。地域の気候特性(積雪量、風雨の強さなど)も踏まえて、最適な提案をしてくれる業者を選ぶことが重要です。

カバー工法のメリットとデメリットを深く理解する

屋根カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて施工する工法であり、その特性から多くのメリットがある一方で、後悔につながりかねないデメリットも存在します。ここでは、カバー工法を検討する上で不可欠な、メリットとデメリットについて深く掘り下げて解説します。

カバー工法の主なメリット

カバー工法は、既存の屋根材を撤去しないという特性から、葺き替え工法にはない独自のメリットを享受できます。特に、費用や工期、環境への配慮といった点で優位性があります。

メリット 詳細
費用を抑えられる 既存の屋根材の上にガルバリウム鋼板(新しい屋根材)を重ね張りするために、既存の屋根材の撤去費用と廃棄費用が発生しません。 そのため、既存の屋根材を撤去する屋根の葺き替えと比べて費用が安いのがメリットです。建坪30坪の寄棟屋根の住宅で、カバー工法では¥739,200~¥1,009,800、葺き替えでは¥971,200~¥1,671,800程度となります。
工期が短い 「屋根材の撤去」や「野地板の設置」の工程が発生しない分、工事期間が短縮されます。一般的に、葺き替え工法が1週間から10日程度かかるのに対し、カバー工法は3日から7日程度で完了するケースが多く、足場を早く解体できることと、廃材処理のトラックの出入りも無いために葺き替えよりもストレスを感じずに施工期間を過ごせます。
廃材が少ない 既存屋根材を撤去しないため、産業廃棄物の発生量が非常に少なくなります。これは環境負荷の軽減につながるだけでなく、廃材処分費用も削減できるという経済的なメリットももたらします。
断熱性・遮音性の向上 屋根が二重構造になることで、住宅の断熱性と遮音性が向上します。 カバー工法ではガルバリウム鋼板が使用されますが、ガルバリウム鋼板は板状の金属屋根材のために、断熱性と遮音性能の低さが欠点でした。 しかし、カバー工法の場合は既存の屋根材の上にガルバリウム鋼板を設置するために、ガルバリウム鋼板の欠点を補うだけではなく、断熱性と遮音性が向上します。
アスベスト含有屋根にも対応可能 既存の屋根材にアスベストが含まれている場合でも、撤去せずに新しい屋根材で覆い隠すため、アスベスト飛散のリスクを抑えながら工事を進めることができます。これにより、アスベスト撤去に伴う高額な費用や専門的な作業が不要となります。

カバー工法の主なデメリット(後悔に繋がる点を強調)

多くのメリットがあるカバー工法ですが、その特性ゆえに後々後悔につながる可能性のあるデメリットも存在します。これらの点を十分に理解し、適切な対策を講じることが重要です。

デメリット 後悔に繋がる点と対策
既存屋根の下地の劣化が見えにくい カバー工法では既存の屋根材を撤去しないため、その下にある野地板や垂木などの下地の劣化状態を確認できません。もし下地が腐食していたり、雨漏りによって構造材が傷んでいたりする場合、その上に新しい屋根材を重ねても、根本的な解決にはなりません。結果として、雨漏りが再発したり、建物の寿命を縮めたりする可能性があります。

対策: 事前の徹底した屋根診断と、必要に応じた部分的な補修や葺き替えの検討が不可欠です。

屋根の重量増加による耐震性への影響 既存のスレート屋根と比べて屋根が少し重くなります。屋根が重くなるほど、住宅の重心が上がるために住宅の耐震性能が低下します。ただし、スレート瓦からガルバリウム鋼板にカバー工法を行った場合の屋根の重量は、23〜26kg/㎡に対して、日本瓦の屋根は60kg/㎡で、カバー工法の屋根の方がはるかに軽量です。住宅の耐震性能に悪影響を与える可能性はありませんが、新規屋根材のガルバリウム鋼板の重さ分、屋根が重くなることを理解し、建物の構造計算を行い、耐震性を専門家に診断してもらうことが重要です。
内部結露や湿気の問題 既存屋根と新しい屋根の間に湿気がこもりやすくなることで、内部結露が発生するリスクがあります。結露は、下地の腐食やカビの発生、断熱材の性能低下などを引き起こし、建物の健康を損なう原因となります。

対策: 適切な通気層の確保や、透湿防水シートの選定など、湿気対策に配慮した施工計画が求められます。

施工できない屋根の種類や状態がある 瓦屋根や銅板屋根など、既存の屋根材によってはカバー工法が適用できない場合があります。また、既存の屋根材の劣化が激しい場合(広範囲にわたるひび割れ、浮き、剥がれなど)や、雨漏りが既に発生している場合は、下地まで傷んでいる可能性が高く、カバー工法では対応できません。

対策: 事前診断で屋根の種類や劣化状態を正確に把握し、最適な工法を選択することが不可欠です。

将来的なメンテナンス費用が高くなる可能性 一度カバー工法を行うと、次に屋根のリフォームを行う際には、二重になった屋根材をすべて撤去する必要が生じます。この場合、撤去費用や廃材処分費用が通常よりも高額になるため、将来的なメンテナンス費用が増加する可能性があります。将来雨漏りが発生した時に屋根が二重構造になることによって雨漏りの特定が困難になるなどのデメリットもあります。

対策: 既存の屋根の状態をしっかり考慮し、信頼できる業者による長期保証や、定期的な点検を通じて屋根の寿命を最大限に延ばすことが重要です。

カバー工法の具体的な施工工程

屋根カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ね葺きする工法です。この工程を正確に理解することは、手抜き工事を防ぎ、後悔のないリフォームを実現するために不可欠です。ここでは、足場の設置から最終確認までの具体的な流れと、主要な工法の違いについて解説します。

直接工法と野地板工法の違いと選択基準

屋根カバー工法の直接工法と野地板工法

屋根のカバー工法には、既存の屋根材の上にルーフィング(防水シート)を設置する「直接工法」と、屋根材の土台となる野地板を設置してからルーフィングを設置する「野地板工法」の2つの種類があります。
通常は「直接工法」によるカバー工法が一般的ですが、スレート瓦の劣化が進んでいる場合や、野地板の劣化が進行している場合、「野地板工法に」よる施工が行われます。
「直接工法」と「野地板工法」を使い分けは、劣化状況の確認や強度検査を行い決定されます。
それぞれの工法の選択は屋根の劣化状況によりますが大体の目安は下記の通りです。

工法名 特徴 メリット デメリット 選択基準
直接工法 既存の屋根材の上に直接防水シート(ルーフィング)を敷き、その上から新しい屋根材を葺く方法。
  • 工期が短い
  • 費用を抑えられる
  • 屋根の重量増加が比較的少ない
  • 既存屋根の下地が傷んでいると施工できない
  • 既存屋根の凹凸が新しい屋根に影響する可能性がある
  • 断熱性・遮音性の向上は限定的
  • 既存屋根の下地が比較的健全な状態
  • コストと工期を最優先したい場合
  • 〜築30年
野地板工法(増し張り工法) 既存の屋根材の上に構造用合板(野地板)を増し張りし、その上に防水シート、新しい屋根材を葺く方法。
  • 下地が補強され、より強固になる
  • 屋根面が平坦になり、仕上がりが美しい
  • 断熱性・遮音性の向上が期待できる
  • 既存屋根の下地が多少傷んでいても施工可能
  • 直接工法よりも費用が高くなる
  • 工期が長くなる
  • 屋根の重量が増加し、耐震性への配慮が必要
  • 既存屋根の下地が劣化している場合
  • 断熱性・遮音性の向上を重視したい場合
  • 屋根全体の耐久性を高めたい場合
  • 予算と工期に余裕がある場合
  • 築30年〜

どちらの工法を選択するかは、既存の屋根の劣化状況、建物の構造、予算、そして求める性能によって異なります。信頼できる業者に詳細な事前調査を依頼し、それぞれの工法のメリット・デメリットを十分に理解した上で、最適な選択をすることが、後悔のないカバー工法を実現する鍵となります。

足場の設置から最終確認までの流れ

屋根のカバー工法の工程を知ることで見積もり内容の妥当性を確認できるだけではなく、施工スケジュールの確認の際にも役に立つのでここからは屋根のカバー工法について理解を深めましょう。

1. 足場の設置と安全確保

足場の様子

まず、職人が安全に作業を行うため、また、屋根材や工具の運搬をスムーズにするために、建物の周囲に足場を設置します。この足場は、作業員の落下防止だけでなく、屋根材や工具の落下による事故を防ぐ上でも極めて重要です。足場の設置費用は工事費全体に含まれることが多く、2階建以上の建物では特に安全確保のためには省略できない工程です。

2. 既存屋根の点検・清掃・下地処理

新しい屋根材を葺く前に、既存の屋根の状態を詳しく点検します。浮いている釘の打ち直しや、ひび割れた部分の補修など、下地を平坦で強固にするための処理が行われます。また、苔や汚れ、落ち葉などを丁寧に清掃し、新しい屋根材がしっかりと密着する状態を整えます。この下地処理の丁寧さが、後の防水性や耐久性に大きく影響します。

3. 既存屋根の役物撤去

棟板金撤去

屋根のてっぺんにある棟板金(金属カバー)を撤去します。棟板金を撤去すると貫板(ぬきいた)という木材や、ケラバ板金(屋根の妻側にある板金)といった役物を撤去します。これらの役物は新しい屋根材の設置の邪魔になるため、一度取り外す必要があります。撤去した役物は原則として再利用せず、新しいものに取り替えます。

4. 防水シート(ルーフィング)の設置

ルーフィング

下地処理が完了したら、ルーフィングと呼ばれる防水シートを設置します。「直接工法と野地板工法の違いと選択基準」でお伝えした、「野地板工法」の場合は野地板を設置してからルーフィングを設置するので注意しましょう。 このルーフィングは、屋根の防水機能を担う最も重要な部分であり、万が一、新しい屋根材の隙間から雨水が侵入しても、建物内部への浸水を防ぐ役割があります。下から上へ重ねるように丁寧に貼り付け、タッカーなどでしっかりと固定します。

5. 新しい屋根材の設置

ガルバリウムの設置

ルーフィングを設置したら、ガルバリウム鋼板(屋根材)を設置します。屋根の谷部分の谷樋や軒先部分の役物(破風板金)などを設置してからガルバリウム鋼板を設置します。 屋根材は、軒先から棟に向かって、重ねながら固定していくのが一般的です。屋根材同士の重なり具合や固定方法が、雨水の侵入を防ぐ上で非常に重要となります。屋根材の種類や形状によって、適切な施工方法が異なります。

6. 棟板金・ケラバ板金などの役物取り付け

屋根材の設置が終わったら、屋根の頂上部分である棟や、屋根の端であるケラバ、谷部分などに新しい板金を取り付けます。これらの役物は、屋根の隙間から雨水が侵入するのを防ぐとともに、屋根全体の美観を整える役割も果たします。コーキング材で隙間を埋めるなど、丁寧な仕上げが求められます。

7. 最終確認と清掃・足場解体

最終確認

全ての工事が完了したら、施工箇所全体に不備がないか、雨漏りの原因となるような隙間がないかなどを最終確認します。その後、工事で出た廃材やゴミを丁寧に清掃し、足場を解体して全ての工程が終了となります。この最終確認の際に、施主も一緒に確認することで、後悔のない仕上がりにつながります。

まとめ

いかがでしたか?屋根のカバー工法についてご理解いただけたかと思います。屋根カバー工法は、費用や工期の面で魅力的な屋根リフォームですが、「後悔した」と感じるケースがあるのも事実です。雨漏りの再発、想定外の追加費用、業者選びの失敗、屋根の重さによる耐震性への不安、保証やアフターフォローの不足などが主な原因として挙げられます。これらの後悔を避けるためには、事前の徹底した調査と診断、信頼できる優良業者の選定、そして契約前の詳細な確認が不可欠です。適切な屋根材選びとアフターフォローの有無も重要となります。本記事で解説した対策を講じることで、安心してカバー工法を選択し、長く快適な住まいを維持できるでしょう。メリットとデメリットをしっかりと理解して信頼できる業者に工事を依頼することが重要です。

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この記事を書いた人
松井美月
(屋根リフォーム専門アドバイザー)
自社の屋根職人・施工管理者への取材内容をもとに、屋根カバー工法や葺き替えの正しい知識を発信。 実際の施工現場で培った経験をわかりやすくお伝えしています。