目次 [非表示]
- 1. ビフォーアフター
- 2. 屋根の劣化症状と現地調査の様子
- 3. 屋根葺き替え工事の工程と施工後の様子
- 3-1. 【工程1】既存の屋根材の撤去・解体
- 3-2. 【工程2】野地板(コンパネ)の施工
- 3-3. 【工程3】ルーフィングシート(防水シート)の施工
- 3-4. 【工程4】屋根本体(ガルバリウム鋼板)の施工
- 3-5. 【工程5】屋根板金の施工
- 4. 屋根の葺き替え工事の施工後の様子
- 5. 下屋根の葺き替え工事の工程と施工中の様子
- 5-1. 【工程1】既存の屋根材の撤去・解体
- 5-2. 【工程2】野地板(コンパネ)の施工
- 5-3. 【工程3】ルーフィングシートの施工
- 5-4. 【工程4】屋根材本体(ガルバリウム鋼板)の施工
- 5-5. 【工程5】屋根板金の施工
- 6. 屋根の漆喰補修工事の工程と施工中の様子
- 6-1. 屋根の劣化症状と現地調査の様子
- 6-2. 【工程1】既存の漆喰の撤去
- 6-3. 【工程2】新しい漆喰の施工
- 6-4. 瓦屋根の漆喰補修工事の施工後の様子
- 7. 外壁のコーキング交換工事の工程と施工中の様子
- 7-1. 外壁のコーキングの劣化症状と施工前の様子
- 7-2. 【工程1】既存のコーキング材の撤去
- 7-3. 【工程2】プライマーの塗布
- 7-4. 【工程3】コーキングの施工
- 7-5. コーキング交換工事の施工後の様子
お問い合わせの経緯
経年劣化で破風板が外れ、軒天が腐食していたため本格的に修理を検討されていました。
地元のリフォーム業者から見積もりを取りましたが、思ったよりも高額だったため、他の業者との相見積もりを検討するようになりました。
インターネットで地元の屋根修理業者を探していた際に、弊社のホームページをご覧になり興味持って頂きました。
屋根修理の専門業者として施工事例が豊富に掲載されており、建物の構造や設計に関する国家資格の建築士の資格保有者が施工を管理することから、信頼性を感じて頂き、現地調査のご依頼を頂きました。
ビフォーアフター
担当者のコメント
お問い合わせ後、直ぐに現地調査に伺い、屋根に上がり劣化症状や不具合を隅々まで確認させて頂きました。
築30年以上が経過しているため、破風板が腐食して剥がれている状態でした。同様に軒天も腐食しており修理が必要な状態でした。
屋根材は平板のセメント瓦でしたが、経年劣化でひび割れが発生しており、屋根材を新しく葺き替えるタイミングでもありました。
2世帯住宅でこれから長期的に住み続けるにあたって、屋根の不具合を根本的に解決するために、ガルバリウム鋼板による屋根の葺き替え工事をご提案させて頂きました。
屋根はルーフィングシートと呼ばれる「防水シート」で雨水の侵入を食い止めています。防水シートは施工から30年〜40年を目安に劣化して「破れ」「縮れ」などの劣化症状が発生します。
ルーフィングシートに「破れ」や「縮れ」が発生すると、その隙間から雨水が侵入して雨漏りが発生するようになり、建物の資産価値を著しく低下させてしまうだけでなく修理費用が発生します。
今回も、築30年が経過しておりルーフィングシートの劣化が心配されますが、屋根を新しく葺き替えることで、ルーフィングも新しく交換できるため、雨漏りの危険リスクを大幅に低減することができます。
このように屋根の経年劣化や不具合を根本解決できることから、屋根の葺き替え工事をご提案させて頂きました。
屋根の葺き替え工事で設置する足場を有効活用するために、将来的にメンテナンスが必要となる、瓦屋根の漆喰補修工事と外壁のコーキング交換工事を施工させて頂きました。
足場を設置するタイミングで屋根修理と外壁補修工事をセットで行うことで、リフォーム工事の費用対効果を最大化させることができます。
施主様も品質、価格ともに大変喜ばれており弊社としても満足のいく施工を実現することができました。
屋根の劣化症状と現地調査の様子
ここからは屋根の劣化症状と現地調査の様子について見て行きましょう。
こちらは大屋根の劣化症状です。平板タイプのセメント瓦でした。ひび割れが発生しており、屋根材を新しく葺き替える必要性がありました。
セメント瓦の耐用年数は30年〜40年とされており、耐用年数が経過したセメント瓦は水分を吸収して非常に脆くなってしまいます。屋根材を新しく葺き替えるタイミングでした。
屋根の破風板が経年劣化で腐食して外れている状態でした。屋根の葺き替え工事の際に破風板も新しく修理をします。
屋根の軒先部分の軒天です。慢性的に雨水が屋根の内部に侵入していたことで屋根の躯体が腐食していました。腐食した箇所をしっかりと補修をしてから修理を行います。
二世帯住宅として増築したため、セメント瓦と日本瓦の2種類の屋根材が乗っています。今回はセメント瓦の葺き替え工事を行います。
日本瓦は粘土を主原料とする屋根材のため、メンテナンスの必要はありません。耐用年数が80年〜100年と非常に長期的で屋根材本体の劣化はほとんど見られません。
また、増築箇所は施工から20年弱と経年も浅く、ルーフィングもまだまだ使用できる状態だったため、今回はセメント瓦の部分のみ葺き替え工事を行いました。
ただし、日本瓦屋根の棟部分には漆喰(しっくい)と呼ばれる紙粘土のような素材で固定されています。この漆喰は経年劣化で剥がれが生じるため、今回は漆喰箇所のメンテナスのみ行います。
過去に屋根塗装によるメンテナスを行っていたため、非常にキレイな状態で保存されていました。しかし、ところどころひび割れが発生しており、屋根の内部に雨水が侵入しておりメンテナンスが必要な状態でした。
屋根葺き替え工事の工程と施工後の様子
ここからは屋根の葺き替え工事の工程と施工中の様子について見て行きましょう。【工程1】既存の屋根材の撤去・解体
まず始めに、既存の屋根材を撤去・解体します。屋根葺き替え工事の見積書には「瓦おろし」と記載されることがあるので理解しておきましょう。
既存のセメント瓦を撤去しました。瓦を撤去すると屋根の防水シートのルーフィングと瓦桟(かわらさん)が出てきます。
瓦桟とは屋根面に水平方向に並んでいる木材板ですが、セメント瓦を設置する際に土台となっていた木材板です。
すべての屋根材を撤去したら、屋根材の撤去と解体の工程は完了です。
【工程2】野地板(コンパネ)の施工
既存の屋根材を撤去したら、野地板を施工します。野地板は屋根の土台となる板で「コンパネ」とも呼ばれています。
既存の屋根に下地板を取り付けてその上に野地板を施工します。野地板には板厚12mm構造用合板と呼ばれるベニア合板が使用されます。
コンパネとはコンクリートパネル(コンクリート型枠用のベニア合板)を指し、屋根の葺き替え工事では野地板を指すため、「コンパネ」が野地板に使用されていると思ってしまう方も多いです。
これは建材に詳しい方であるほど、勘違いしやすいため、屋根の野地板は構造用合板が使用されることを、この機会に理解しておきましょう。
また、悪質業者の場合、価格の安い普通合板や板厚の薄い製品を使用する業者も少なからず存在するため、屋根の葺き替え工事の見積書を確認する。
屋根の形状の合わせて隙間なく野地板を施工します。
野地板の施工が完了しました。
【工程3】ルーフィングシート(防水シート)の施工
野地板の施工が完了したら、ルーフィングシート(防水シート)を施工します。
茶色い紙のような素材がルーフィングシートです。屋根の二次防水の素材として建物の内部に雨水を食い止めている役割を果たしています。
一般的に雨漏りは、一次防水の屋根材がズレたり、ひび割れにより屋根内部に雨水が侵入して発生すると思っていますが、二次防水のルーフィングがしっかりと機能していれば雨漏りに発展することはありません。
極端な例にだと、屋根材が無くても、ルーフィングが機能していれば建物の内部に雨水が侵入することはありません。
このようにルーフィングシートは屋根の防水性能を確立する重要な役割を果たしていることを理解しておきましょう。
ルーフィングは軒先から棟に向かって順番に施工をします。これはルーフィングの重なりが屋根の水の流れと逆目にならないようにするためです。
ルーフィングの重なりが水の流れと逆目になってしまうと、雨水がルーフィングの内部に潜り込み、雨水を屋根の内部に呼び込んでしまいます。
特に、「リフォーム後、雨漏りが発生するようになった」「新築、1年〜3年で雨漏りがした」という不具合の多くはこのルーフィングの施工不良によるものです。
ルーフィングは施工後、屋根材に隠れて見えなくなってしまうため、手抜き工事が発生しやすい箇所にもなります。
屋根の葺き替え工事で業者を選ぶ際は、施工事例などでルーフィングの施工工程までしっかりと公開している業者に依頼すると安心です。
屋根全体にルーフィングシートを施工したら、屋根のケラバ(屋根の端)にケラバ水切りなどの屋根板金を取り付けます。
屋根に谷がある場合は、谷板金を取り付けます。寄棟屋根の場合はこのルーフィングの施工が完了したタイミングで、棟下地と呼ばれる金属の角材を取り付けます。
【工程4】屋根本体(ガルバリウム鋼板)の施工
ルーフィングシートを取り付けたら、いよいよ屋根本体ガルバリウム鋼板を施工します。 ガルバリウム鋼板とは金属屋根ですが、トタンに代表される従来の金属屋根材よりも、耐久性に優れた屋根材です。 また、屋根塗装によるメンテナスも必要ないため、ガルバリウム鋼板に屋根材を葺き替えることで、将来のメンテナンス費用を大幅に節約できます。
ルーフィングと同様に軒先から棟に向かって順番にガルバリウム鋼板を施工します。2段目〜3段目に均等に雪止め金具を取り付けます。
1段ずつガルバリウ鋼板を施工します。
ガルバリウム鋼板は千鳥葺き(屋根材の境目を半分ずらす設置方法)で施工します。その他にも、「階段葺き」「乱葺き」などがありますが、屋根材の境目の侵入した雨水が下段の屋根材の真ん中から出るため、雨漏りに強い構造になります。
屋根の棟部分までガルバリウム鋼板を施工したら屋根材の施工は完了です。
【工程5】屋根板金の施工
ガルバリウム鋼板の施工が完了したら、屋根板金を取り付けます。棟には棟板金、外壁との取り合い部分には雨押さえを取り付けて最後に雨仕舞い(雨漏り対策)をおこないます。
屋根と外壁の取り合い部分です。建物の中でも特に雨漏りが発生しやすい箇所になるため、しっかりと雨漏り対策を行います。
雨押さえを取り付けて雨漏り対策をしました。また、屋根の棟部分には棟板金を取り付けました。
屋根の棟部分には棟板金を取り付けました。経年劣化で腐食した破風板も補修を行いしっかりとメンテナンスを行いました。
屋根の葺き替え工事の施工後の様子
下屋根の葺き替え工事の工程と施工中の様子
大屋根と並行して下屋根の葺き替え工事も施工しました。大屋根と工程は同じですが、下屋根の葺き替え工事の施工中の様子について見て行きましょう。【工程1】既存の屋根材の撤去・解体
大屋根と同様に既存の屋根材を撤去・解体します。
大屋根と同様にセメント瓦が乗っていましたが、すべて撤去しました。既存の防水シートと瓦桟が見えている状態です。
【工程2】野地板(コンパネ)の施工
既存の瓦を撤去したら、野地板を取り付けます。大屋根と同様に板厚12mmの構造用鋼板が使用されます。 構造用合板は強度やホルムアルデヒドの含有率などがJIS規格で定められています。そのため、建物中で厳しい自然環境にさらされる屋根の野地板として使用されます。
野地板の施工が完了しました。大屋根と比べて施工面積が少ないですが、下屋根は形状が複雑で加工が多いこともあるため、正確に寸法を図りながら野地板を施工します。
【工程3】ルーフィングシートの施工
コンパネの施工が完了したら、ルーフィングシートを施工します。
大屋根と同様の軒先から棟に向かって順番に施工します。下屋根は外壁との取り合い部分は少し長めにルーフィングを残して設置します。
ルーフィングの施工が完了したら、ケラバ水切りを施工します。
外壁と屋根の取り合い部分は雨押さえを施工するため、屋根材を施工する前に下地板を施工します。
【工程4】屋根材本体(ガルバリウム鋼板)の施工
ルーフィングの施工の次はガルバリウム鋼板を施工します。千鳥葺きで等間隔にガルバリウム鋼板板を施工します。
ガルバリウム鋼板は建材メーカー大手、ニチハ株式会社の横暖ルーフと呼ばれる製品を使用しています。
ガルバリウム鋼板の製品にはいくつか種類がありますが、横暖ルーフはスーパーガルバリウム鋼板と呼ばれる耐久性に優れたガルバリウム鋼板を採用しているため、耐久性が長いのが特徴です。
また、屋根材と断熱材が一体になっているため、他のガルバリウム鋼板と比べて、断熱性能に優れているのが特徴です。
屋根全体にガルバリウム鋼板を施工したら、屋根本体の施工は完了です。
【工程5】屋根板金の施工
屋根と外壁の取り合い部分に雨押さえを施工したら下屋根の葺き替え工事は施工完了です。
屋根の漆喰補修工事の工程と施工中の様子
増築部分の屋根材には日本瓦が使用されていました。施工から20年弱とそれほど経過しておらず、屋根材、ルーフィングともに良好だったため、漆喰の補修工事のみの施工でした。屋根の劣化症状と現地調査の様子
瓦屋根の棟瓦は粘土の土台の上に乗っています。
この棟の粘土が外部に流出しないように蓋をしているのが、漆喰の役割です。漆喰と石灰に、ふのり・粘土などをねり合わせた素材です。この漆喰は経年劣化で剥がれが発生します。
漆喰が剥がれて粘土が外部に流出してしまうと、棟が倒壊する危険があるため、定期的なメンテナスが必要な状態です。
漆喰が黒く変色していますが、カビが生えている状態です。「すぐに修理が必要」という状態ではありませんが、数年以内に漆喰が剥がれる状態だったため補修工事を行うには最適なタイミングでした。
【工程1】既存の漆喰の撤去
新しい漆喰を施工するために、既存の漆喰を撤去します。
鶴首(つるくび)と呼ばれる工具で漆喰を剥がしていきます。
【工程2】新しい漆喰の施工
既存の漆喰を剥がしたら新しい漆喰を施工します。白い素材が新品の漆喰ですが、見違えるようにキレイになりました。
屋根と棟の隙間に漆喰を施工しました。漆喰はコンクリートのように塗り壁の素材のため、専用のコテを使って丁寧に施工をします。また、鬼瓦と棟の取り合い部分も漆喰で固定します。
鬼瓦は地震や台風などで外れやすく、落下すると大変危険です。そのため、漆喰のメンテナンスの機会に鬼瓦もしっかりと修理をすることが重要です。
瓦屋根の漆喰補修工事の施工後の様子
外壁のコーキング交換工事の工程と施工中の様子
屋根のメンテナンスとセットでコーキングの交換工事も行いました。ここからはコーキングの交換工事の施工工程を見て行きましょう。外壁のコーキングの劣化症状と施工前の様子
外壁のコーキングとは外壁材と外壁材の隙間に埋め込まれているゴム状のパッキンです。経年劣化でひび割れや、隙間が生じるなどの劣化症状が発生します。 ひび割れが発生すると、外壁の内部に雨水が侵入するようになり雨漏りの原因になります。 そのため、コーキングは10年に1度の外壁塗装のタイミングで交換するなど、定期的にメンテナンスが必要になります。
前回の交換工事から20年が経過しており、コーキングにひび割れが発生しています。この状態を放置すると、コーキングに隙間が広がり、外壁の内部に雨水が侵入する恐れがありました。
こちらは外壁と玄関ドアのコーキングです。黒く変色しており、ひび割れが発生していました。この状態を放置するとコーキング材が浮いてしまう恐れがあるため交換が必要な状態でした。
【工程1】既存のコーキング材の撤去
まず始めに、既存のコーキング材を撤去します。
コーキング材の両端にカッターで切れ目を入れて引っ張りながらコーキングを引っ張り出します。
【工程2】プライマーの塗布
コーキングの撤去が完了したら、プライマーを塗布します。プライマーはコーキングの下地を整のえ、密着性を高める役割があります。
コーキングを充填する溝にプライマーを塗布します。
【工程3】コーキングの施工
プライマーの施工が完了したらコーキングの施工します。
コーキングガンと呼ばれる専用の工具でコーキングを充填します。コーキング材には水性と油性の2種類がありまうすが、コーキングだけを打ち変える際は、耐久性能の高い油性を使用します。
外壁材と外壁材の溝に沿ってコーキング材を充填します。
コーキング材を充填したらヘラで均等に伸ばします。
コーキング材を均等に均したら、コーキングの交換工事は施工完了です。
コーキング交換工事の施工後の様子
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