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お問い合わせの経緯
近所を屋根工事しているリフォーム会社の営業があいさつ回りにきた際に、「屋根の瓦がズレてますよ」「このままじゃ、雨漏りがしますよ」と屋根の劣化を指摘され、修理を検討されていました。
心配に感じて試しに見積もりをとってみたところ、300万円の屋根の葺き替え(張り替え)工事を提案されたようです。訪問販売業者だったため、業者の提案を鵜呑みにせず、屋根修理の専門業者による現地調査を検討されていました。
インターネットで地元、四街道市の優良業者を探していた際に、弊社のホームページをご覧になり興味を持っていただきました。屋根修理の専門業者として、本当に必要な工事だけを提案する「誠実性」と、千葉県を中心に関東圏内で、1500棟もの施工実績に信頼性を感じていただき、現地調査のご依頼をいただきました。
担当者のコメント
お問い合わせ後、すぐに現地調査に伺い屋根の劣化症状を確認させていただきました。築年数40年が経過した、屋根は日本瓦、外壁はモルタルの戸建て住宅でした。経年劣化で棟の漆喰の剥がれ、瓦のズレなどが生じていました。
また、屋根の二次防水の防水シートが劣化している可能性が高く、今後、雨漏りを発生させないためにも、交換を行う必要がありました。弊社が現地調査に伺う前に、訪問販売業者に300万円で屋根の葺き替え工事を提案されたようですが、必ず必要な工事というわけではなく、施主様の予算に合わせて、様々なメンテナンス方法をご提案できる状態でした。
建物は日本瓦が非常によく似合う和風住宅でした。施主様のご予算もヒアリングさせて頂き、既存の日本瓦を再利用する葺き直し工事によるメンテナンスをご提案させていただきました。日本瓦の耐用年数は50年〜80年と非常に耐久性に優れた屋根材です。
そのため、経年劣化を理由に屋根材を新しく葺き替える必要はありません。しかし、屋根の内部の防水シートは30年〜40年を目安に劣化して、破れたり、縮れたりします。そうすると、屋根の内部に侵入した雨水が建物の内部に侵入するようになり、雨漏りの原因になります。
そのため、既存の瓦を撤去して、防水シートを交換後、瓦を戻す、葺き直し工事でメンテナンスを行う必要があります。
このように安価かつ、根本的なメンテナンスを実現できることから、葺き直しによる瓦屋根のメンテナンスをご提案させていただきました。
屋根の葺き直し工事の工程と施工中の様子
ここからは具体的に屋根の葺き直し工事の工程と施工中の様子について見ていきましょう。【工程1】既存の瓦の撤去・解体(瓦おろし)
まず始めに、既存の瓦を撤去・解体します。この作業を瓦おろしと言います。
まずは、棟瓦を撤去します。棟瓦は屋根のてっぺんの瓦です。棟の内部には粘土が詰まっており、棟瓦を撤去すると大量の土がでてきます。屋根に土が乗っているとは驚きですよね。
こちらが棟瓦の土台になっている粘土です。専門用語では葺き土(ふきつち)と言います。
この粘土が雨で外に流出しないように蓋をしているのが漆喰です。
訪問販売業者に「漆喰が剥がれていますよ」と指摘をされやすい箇所ですが、漆喰が剥がれると、棟の土台となっている葺き土が外に流出してしまい、棟が空洞になり、歪んだり、最悪倒壊する危険があるので注意が必要です。
棟瓦の撤去が完了したら、屋根材本体も撤去・解体します。
解体した瓦は再度、屋根に戻すため、傷を付けないように屋根から慎重に取り外していきます。瓦は瓦桟(かわらざん)という角材の上に乗っています。写真は瓦桟を撤去後ですが、瓦桟も撤去します。
【工程2】防水シート(ルーフィング)の施工
既存の屋根材の撤去が完了したら、防水シートを施工します。 この防水シートが屋根の二次防水となり、建物の内部に雨水が侵入するのを食い止めています。どんなに高耐久な屋根材を使用しても防水シートが脆弱だと、屋根材の耐用年数を発揮できないので、非常に重要な素材となります。
緑色のシート状の素材が防水シートです。ルーフィングシートとも呼ばれています。
防水シートはいくつか種類がありますが、耐久性に優れている日本瓦の場合、改質アスファルトルーフィング以上の防水シートを使用することが重要です。
ルーフィング910などの安価で耐久性の低い製品を使用すると、早期に劣化していまい、せっかくの屋根材の耐用年数を発揮できません。そのため、屋根の葺き直し工事の見積書を確認する際は、ルーフィングシートの種類も含めて確認することが重要です。
防水シートの施工が完了しました。補足ではありますが、防水シートは軒先から棟に向かって順番に重ねていきます。
防水シートの重なり代が水の流れと逆目にならないようにするためです。これが1箇所でも逆目になる箇所があると雨漏りが発生します。
弊社、屋根修理プラスでは各工程を写真に残していますが、防水シートは最終的には屋根に隠れてしまいます。そのため、防水シートの施工の際は、できるだけ写真に残して、防水シートの種類と施工方法が適切にされているかを確認することが重要です。
【工程3】瓦桟の設置
防水シートの施工が完了したら、瓦残を設置します。瓦桟は瓦を設置する際の土台となる板です。
瓦の大きさに合わせて、等間隔に瓦桟を取り付けていきます。この瓦残に瓦をひっかけて、釘で固定します。
瓦残の施工が完了しました。
【工程4】瓦本体の設置
瓦桟の施工が完了したら、撤去した瓦を戻します。 葺き直し工事は既存の瓦を再利用するため、廃材の廃棄費用や材料費を抑えることができるため、費用対効果の高いメンテナンスを実現できます。
屋根本体の施工が完了しました。
【工程5】棟の施工
屋根本体の施工が完了したら、最後に棟を施工します。
まずは、南蛮漆喰で棟の土台を作ります。既存の屋根材では粘土が使用されていましたが、現在では南蛮漆喰が主流となっています。
南蛮漆喰は漆喰に樹脂などを混合した製品です。従来の葺き土と比べて耐久性に優れており耐震性にも優れています。
南蛮漆喰を施工したら、棟瓦を取り付けます。瓦を取り付けます。1段づつ棟瓦を取り付けていきます。
最後に冠瓦を取り付けたら、屋根の拭き直し工事は施工完了です。
屋根葺き直し工事の施工後の様子
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