1.防災瓦とは
防災瓦とは従来の瓦よりも地震や台風に強い瓦です。従来の瓦は連結させて固定されています。そのため、屋根の上に乗っている状態のため、地震や強風で瓦がズレたり浮いてしまうことがありました。 しかし、防災瓦はロック式と呼ばれる工法で瓦同士の連結を強化したことで、従来の瓦よりも耐震性能が大幅しました。さらに、瓦を釘で野地板(屋根の土台)に固定することで、耐風性も向上させた、まさに「防災」にふさわしい瓦です。 また、従来の瓦は非常に重く建物への負担が大きい屋根材でした。そのため、老朽化した建物ではガルバリウム鋼板やスレート瓦などの軽量な屋根材に葺き替える必要がありました。 一方で、防災瓦は従来の瓦と同じ日本瓦(粘土瓦)でありながら、重量を50%も軽いため、老朽化が進行した木造住宅でも心配なく施工をすることができます。 このように防災瓦は従来の瓦よりも地震や強風に強く、耐震性、耐風性の高い瓦です。 防災瓦とは、台風や地震などに強い瓦の事です。昔の瓦は土葺きといって、土の上にのせているだけのような構造であったため強風などの影響で飛んで行ってしまうことがありした。 一方で、防災瓦は強い揺れによってズレてしまったり強風によって剥がれてしまわないように瓦同士が噛み合って、更にクギによって固定されています。そのため、ズレや強風に強い瓦といわれています。 それでは、防災瓦と従来の瓦は何が違うのでしょうか?具体的に防災瓦と通常の瓦の違いについて見て行きましょう。通常の瓦の場合
上記の画像は瓦屋根の構造です。瓦桟(かわらさん)と呼ばれる木材の土台に瓦を乗せているだけの状態です。瓦桟に引っ掛けているだけの状態のため、地震や強風で簡単にずれてしまいまいます。 また、瓦は1枚の重量が非常に重いため、屋根の重心が高くなるため、建物全体の耐震性が低くなるのが特徴です。特に、築年数40年以上が経過した住宅は老朽化も進行しているため、瓦屋根では建物全体の耐震性能に不安が残ります。防災瓦の場合
防災瓦は粘土瓦のため、耐用年数が非常に長期的です。劣化しない屋根材として、屋根塗装のなどメンテナンスが必要のないメンテナンスフリーの屋根材です。 これは防災瓦の通常の瓦のメリットでもありますが、通常の瓦は耐震性が低いのが最大の弱点でした。日本瓦のメリットを引き継ぎ、弱点を改善した瓦が防災瓦です。 どのように弱点を克服したのか?ポイントは3つあります。- 【ポイント1】ロックアームによる瓦の固定
- 【ポイント2】野地板に釘を打ち付けて固定
- 【ポイント3】とにかく軽量
【ポイント1】ロックアームによる瓦の固定
防災瓦はロックアームと呼ばれる方法で瓦同士を固定します。瓦同士をロックアームで固定することで瓦同士の結束力が向上し、ズレや浮きに強くなります。防災瓦はロックアームで瓦同士を固定することで、屋根の耐震性能が向上します。【ポイント2】野地板に釘を打ち付けて固定
従来の瓦は瓦桟と呼ばれる木材の板の上に瓦が乗っているだけの状態でした。一方で、防災瓦は屋根の土台の野地板に釘を打ち付けて固定します。ロックアームによる瓦の連結と、釘による野地板への固定で、従来の瓦とは比較にならないほど耐震性能が向上しました。【ポイント3】とにかく軽量
防災瓦は従来の瓦よりも軽量です。そのため、築年数が50年が経過して老朽化が進行した住宅でも安心して施工をすることができます。既存の屋根が瓦だった場合、屋根全体の重量が軽くなり、建物の重心が下がるため、建物全体の耐震性能が大幅に向上します。防災瓦の費用相場
屋根材の種類 | 施工単価 | 参考価格(30坪〜39坪) |
日本瓦 | ¥8,000〜¥10,000 | ¥1,689,345〜¥2,260,650 |
防災瓦 | ¥9,000〜¥11,000 | ¥1,793,295〜¥2,364,600 |
ガルバリウム鋼板 | ¥5,000〜¥10,000 | ¥1,481,445〜¥2,052,750 |
※参考価格は屋根の形状、劣化症状によって変動します。 ※参考価格は弊社基準の計算方法で算出。 |