目次 [非表示]
- 1. お問い合わせの経緯
- 1-1. 雨漏りの再発と専門業者へのご相談
- 1-2. お問い合わせ内容と建物概要
- 2. ビフォーアフター
- 3. 屋根の劣化状況と現地調査の様子
- 3-1. スレート屋根材の塗膜剥がれと防水性の低下
- 3-2. クラック(ひび割れ)と屋根材の欠損
- 3-3. 棟板金の固定釘の緩みと隙間の発生
- 3-4. 現地調査に基づくリフォームプランのご提案
- 4. 屋根のカバー工法の工程と施工中の様子
- 4-1. 【工程1】棟板金、雪止めの撤去
- 4-2. 【工程2】防水シートの施工
- 4-3. 【工程3】屋根材(ガルバリウム鋼板)の施工
- 5. ベランダ防水工事の工程と施工中の様子
- 5-1. 【工程1】洗浄と養生
- 5-2. 【工程2】プライマーの塗布
- 5-3. 【工程3】ウレタン防水(1回目)
- 5-4. 【工程4】ウレタン防水(2回目)
- 5-5. 【工程5】トップコートの施工
- 6. 担当者のコメント
- 6-1. 屋根カバー工法とベランダ防水工事をご提案した理由
- 6-2. 施工内容と仕様の一覧
- 6-3. 工事完了後の所感とお礼
本記事では、東京都中野区で実施した屋根カバー工法とベランダウレタン防水工事の具体的な施工事例をご紹介します。読むことで、雨漏り改善に至る現場調査の様子から施工手順、ビフォーアフターまでが網羅的に分かります。結論として、既存の屋根に防水シートとガルバリウム鋼板を重ねる「カバー工法」は、撤去費用を抑えながら高い防水性と耐久性を確保できる最適な施工法です。ベランダ防水と合わせて施工するメリットや実際の工事プロセスを、ご自宅のリフォームの参考にしてください。
お問い合わせの経緯
東京都中野区にお住まいのお客様より、長年悩まされていたリビングの雨漏り改善と屋根全体のメンテナンスについてご相談をいただきました。
築22年が経過したお宅で、過去に別の施工店で雨漏りの部分補修を行ったものの、強い雨が降るたびに再発してしまう状態が続いていたそうです。さらに、近隣の方から「屋根のスレート材が一部欠けて落ちている」と指摘を受けたことで、お住まい全体の耐久性に強い不安を抱かれるようになりました。
雨漏りの再発と専門業者へのご相談
前回の補修工事で雨漏りが止まらなかった経験から、お客様は「原因を正確に突き止めて根本から直してくれる専門業者に頼みたい」とお考えになり、インターネットで中野区の屋根修理・防水業者を探されていました。
他社からは高額な全面葺き替え工事を提案されて悩んでいたところ、当社のホームページをご覧になりました。当社には一級建築士や雨漏り診断士といった専門資格を持つスタッフが在籍しており、確実な診断のもとで適切な施工を行える点に信頼を感じていただき、現地調査のご依頼へとつながりました。
お問い合わせ内容と建物概要
今回、現地調査にお伺いするにあたり整理した建物情報とお問い合わせの詳細は以下の通りです。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 施工地域 | 東京都中野区 |
| 建物種別・築年数 | 木造2階建て(築22年) |
| 屋根・ベランダの構造 | スレート屋根 / FRP防水ベランダ |
| 主なご相談内容 | 1階天井への雨漏り原因調査、スレート屋根のひび割れおよび欠損への修繕提案 |
| ご提案工事内容 | 屋根カバー工法(ガルバリウム鋼板重ね葺き)、ベランダウレタン防水工事 |
ビフォーアフター
中野区の現場にて実施した屋根カバー工法とベランダ防水工事の施工前後の変化をご紹介します。経年劣化やひび割れによって雨漏りのリスクが高まっていた屋根とベランダが、適切なメンテナンスによって美観と高い防水性能を兼ね備えた住まいへと生まれ変わりました。
| 施工箇所 | 施工前(ビフォー) | 施工後(アフター) |
|---|---|---|
| 屋根(スレート屋根) | 築年数の経過に伴いスレート材の表面塗膜が剥げ、ひび割れや欠損が生じて屋根全体の防水機能が著しく低下している状態でした。 | 既存の屋根材の上に防水シートと軽量なガルバリウム鋼板を重ね葺きするカバー工法を行い、優れた耐久性と高い防音・断熱性能を持つ長寿命な屋根へと改修しました。 |
| ベランダ(防水層) | FRP防水層の経年劣化が進み、立ち上がり部分や取り合い部に亀裂が発生したことで雨水の浸入経路となっていました。 | 補強テープ処理の上からウレタン塗料を重ね塗りするウレタン防水工法を施し、隙間のない強固な防水層と滑らかなトップコート仕上げで雨漏りを根本から防ぎます。 |
今回の工事では、既存の屋根材を撤去せずに施工できるカバー工法を採用したことで、廃材処分費を抑えつつ短工期でのリフォームを実現しました。また、ベランダにもウレタン防水工事を全面的に施したことで建物全体の防水性が大幅に向上し、今後長期にわたって雨漏りの心配がない安心なお住まいへと仕上がっています。




屋根の劣化状況と現地調査の様子
東京都中野区のお客様より雨漏りに関するご相談をいただき、さっそく専門スタッフが現地調査へ伺いました。対象のお住まいは築20年が経過したスレート屋根のお宅で、これまでに屋根の本格的なメンテナンスを行ったことがないとのことでした。屋根に登り全体の状態を細かく点検したところ、経年劣化による様々な症状が確認されました。
まずは、今回の現地調査で判明した屋根の劣化状況と、それによって生じるリスクを一覧表にまとめています。
| 調査箇所 | 確認された劣化症状 | お住まいへの影響とリスク |
|---|---|---|
| スレート表面 | 塗膜の剥がれ・コケやカビの発生 | 防水性の低下による水はけ悪化と基材の脆化 |
| スレート本体 | 複数のクラック(ひび割れ)・一部欠損 | 隙間からの雨水侵入と屋根材脱落の危険 |
| 棟板金(むなばんきん) | 固定釘の浮き・接合部の隙間 | 強風による飛散リスクと内部下地の腐食 |
スレート屋根材の塗膜剥がれと防水性の低下
築20年が経過したスレート屋根は、長年にわたり紫外線や風雨に晒され続けたことで、表面の塗装による保護効果が完全に途切れていました。手で触れると塗料が粉状になって付着するチョーキング現象が発生しており、屋根材自体の防水機能が低下して水分を非常に吸収しやすい状態に陥っていました。
防水性が失われて水はけが悪くなったスレート表面には、湿気を好むコケやカビが広範囲に繁殖していました。苔やカビが根を張ると水分の保水時間が長くなり、冬場の凍結と融解の繰り返しによって屋根材自体の脆化が急速に進行します。
クラック(ひび割れ)と屋根材の欠損
屋根全体を精査すると、複数のスレート材に目視で確認できるクラック(ひび割れ)や、端部が欠け落ちている箇所が散見されました。近隣の方から「屋根の破片のようなものが落ちていた」と教えられたとのことですが、まさにこの欠損箇所から飛散したものと判断できます。
ひび割れや欠損がある状態放置しておくと、雨天時にダイレクトに雨水が内部へ浸み込んでしまいます。屋根材の裏側に敷かれている二次防水シート(ルーフィング)の劣化を極端に早める原因となるため、迅速な施工計画が必要です。
棟板金の固定釘の緩みと隙間の発生
屋根の頂上部分を覆っている棟板金も入念に点検しました。長年の風振動や温度変化による金属の伸縮に伴い、板金を留めている固定釘が浮き上がり、板金自体にガタつきが生じていました。
釘の浮きや接合部の隙間から浸入した雨水は、内部にある貫板(ぬきいた)と呼ばれる木材下地を湿らせます。下地木材が腐食して腐ってしまうと釘の保持力が完全に失われ、台風などの強風時に棟板金が全体ごと飛散してしまう事故につながるため大変危険です。
現地調査に基づくリフォームプランのご提案
今回の現地調査の結果から、屋根材全体の防水機能が寿命を迎えており、部分的な補修だけでは将来的な雨漏りを完全に防ぐことは困難であると判断しました。幸いにも野地板などの深部下地までは腐食が進んでいなかったため、既存の屋根の上に新しい防水シートと軽量金属屋根を重ねて施工する「カバー工法(重ね葺き)」が最適な解決策であるとご提案させていただきました。
屋根のカバー工法の工程と施工中の様子
既存のスレート屋根を撤去せずに、その上から新しい防水シートと軽量なガルバリウム鋼板を重ねて葺く屋根カバー工法は、廃材処理費用を抑えつつ住まいの防水性と耐久性を格段に向上させる合理的なリフォーム手法です。ここでは、実際に現場で行った施工手順と、各工程における重要な作業ポイントを分かりやすく解説します。
| 工程 | 作業名称 | 作業内容と主な役割 |
|---|---|---|
| 工程1 | 棟板金・雪止めの撤去 | 屋根上の突起物を全て取り除き、面を平坦に整える |
| 工程2 | 防水シート(ルーフィング)の施工 | 雨水の侵入を防ぐ「二次防水層」を屋根全体に敷設する |
| 工程3 | 屋根材・役物・棟板金の施工 | ガルバリウム鋼板と役物を取り付け、仕上げ処理を行う |
【工程1】棟板金、雪止めの撤去
最初の工程では、新しい屋根材を隙間なく平ら敷き詰めるための下準備として、屋根の突起物を取り除いていきます。既存のスレート瓦自体はそのまま残しますが、屋根頂部にある棟板金や下地の貫板、そして既存の雪止め金具はすべて丁寧に撤去します。
突起物をなくして屋根全体をフラットな状態に整えることで、この後施工する防水シートやガルバリウム鋼板が綺麗に密着するようになります。撤去作業と同時に屋根表面の微細なゴミや苔なども綺麗に清掃し、下地となる面を整えます。
【工程2】防水シートの施工
屋根面が平らに整ったら、全面に新しい防水シート(ルーフィング)を敷き詰めていきます。防水シートは、万が一外側の屋根材の隙間から雨水が侵入した場合でも建物内部への漏水を水際で防ぐ「二次防水」として非常に重要な役割を果たします。
施工の際は、水が上から下に流れる構造を考慮し、必ず軒先(下部)から棟(上部)に向かって順番に重ね合わせて貼り進めます。シート同士の上下左右の重なり幅を十分に確保することで、雨水がシートの継ぎ目から潜り込むのを防ぎます。粘着タイプの改質アスファルトルーフィングなどを使用することで、既存屋根にしっかり密着し、ビス穴からの雨水浸入リスクも低減させます。
【工程3】屋根材(ガルバリウム鋼板)の施工
防水シートの敷設が完了したら、いよいよメインとなる軽量かつ高耐久なガルバリウム鋼板屋根材を取り付けていきます。作業はまず、端部の端仕舞いを確実にするための役物(軒先スターターやケラバ水切り)を取り付けることから始まります。
役物を固定した後、屋根材本体を下から上へと1段ずつ丁寧にビス留めしながら葺き上がっていきます。施工途中の指定位置(一般的に2段目や3段目など)には、落雪を防ぐための新しい雪止め金具を確実に取り付けます。
屋根面全体の葺き上げが終わったら、最上部の棟部分に新しい貫板(樹脂製などの耐久性の高い下地材)を固定し、その上から棟板金をかぶせて固定します。接合部やビス頭には高品質なシーリング処理を施し、強風や台風時の雨水の浸入をシャットアウトする完璧な防水構造を完成させます。
ベランダ防水工事の工程と施工中の様子
屋根のカバー工法と合わせて施工を行ったベランダ防水工事の具体的な手順と施工中の様子をご紹介します。ベランダは日常的に風雨に晒されるため、雨漏りが発生しやすい代表的な箇所のひとつです。下地処理から丁寧に行い、適切な厚みの防水層を形成することで、長期間にわたり建物を水から守る耐久性の高いベランダへと仕上げていきます。
| 工程名 | 作業内容 | 施工上の重要なポイント |
|---|---|---|
| 【工程1】洗浄と養生 | 高圧洗浄・設置物の移動・飛散防止保護 | 埃や汚れを除去して塗料の密着度を高め、周囲を傷や汚れから防ぐ |
| 【工程2】プライマーの塗布 | 下塗り材の塗装・排水溝周りの補強 | 下地とウレタン塗料の接着性を高め、割れやすい端部を補強テープで強化する |
| 【工程3】ウレタン防水(1回目) | ウレタン主剤の1回目塗布 | コテやローラーを均一に使い、立ち上がりや隅までスキマなく塗膜を作る |
| 【工程4】ウレタン防水(2回目) | ウレタン主剤の2回目塗布(重ね塗り) | 十分な硬化後に塗り重ね、十分な塗膜の厚みを確保して防水性能を確実にする |
| 【工程5】トップコートの施工 | 保護用仕上げ塗料の塗り付け | 紫外線によるウレタン層の劣化を防ぎ、耐候性と美観を向上させる |
【工程1】洗浄と養生
ベランダ防水工事を始めるにあたり、最初に高圧洗浄機を用いて施工面のホコリや苔、古い塗膜の浮きなどを根こそぎ洗い流します。施工面に汚れや油脂分が残っていると防水塗料が剥がれる大きな原因となるため、入念に清掃を行います。洗浄後は十分な乾燥時間を設け、エアコンの室外機など施工の妨げとなる機器を浮かせて固定する準備を整えます。最後に、塗料の飛び散りを防ぐためにサッシや周囲の外壁を養生シートで保護します。
【工程2】プライマーの塗布
下地の乾燥が完了したら、全体に下塗り材であるプライマーを塗布していきます。プライマーは下地とこれから塗り重ねるウレタン防水材を強力に密着させる接着剤の役目を果たします。ベランダの床面だけでなく、雨水が侵入しやすい立ち上がり部分や角のすみずみまで、塗り残しがないようていねいに塗り広げます。また、亀裂が入りやすい排水溝(ドレン)の周辺にはメッシュテープによる補強処置を施し、防水層の破断を防ぐ対策を講じます。
【工程3】ウレタン防水(1回目)
プライマーが乾いたことを確認し、1回目のウレタン防水材(主剤)をベランダ全体へ流し込みます。専用のコテやローラーを均一に動かし隙間なく規定通りの厚みをつけていくことが職人の腕の見せ所です。平坦な床面はもちろんのこと、立ち上がりやサッシ下の細かい施工面にも均一に塗膜を形成させていきます。塗り終えた後は、完全に硬化するまで規定の乾燥時間をしっかりと置きます。
【工程4】ウレタン防水(2回目)
1回目のウレタン防水層が硬化したのを確認したら、2回目のウレタン防水材を塗り重ねていきます。ウレタン防水工事においては、2回に分けて主剤を塗布することで十分な厚みを確保し雨漏りを防ぐ強固な防水層を形成できます。1回塗りだけでは厚みにムラが生じやすいため、この工程が耐候性と防水性を確保するうえで極めて重要となります。気泡や凹凸を残さないよう注意しながら滑らかに仕上げていきます。
【工程5】トップコートの施工
ウレタン塗料がしっかりと固まったら、仕上げとして表面に保護用のトップコートを塗装します。ウレタン塗料は直射日光に含まれる紫外線に弱いという性質を持つため、最表面にトップコートを塗布して防水層を直接の紫外線や摩耗から保護する必要があります。トップコートを塗り重ねることで表面がツヤのある滑らかな状態に整い、耐久性と防汚性が飛躍的に高まります。塗料の乾燥を確認して全てのベランダ防水工事が完了となります。
担当者のコメント
この度は、東京都中野区の施工をご依頼いただき誠にありがとうございました。事前の現地調査において、雨漏りの不具合症状が1階天井付近に及んでおり、屋根スレート材の亀裂とベランダ防水層の経年劣化が複合的な原因であることが判明いたしました。長年雨漏りでお悩みの施主様のご不安を一日も早く解消するため、建築士および雨漏り診断士の視点から最善の修繕プランをご案内いたしました。
屋根カバー工法とベランダ防水工事をご提案した理由
屋根に関しては、既存のスレート屋根を解体・処分しないカバー工法(重ね葺き)を採用いたしました。屋根全体の解体費用や廃材処分費を大幅に削減できるだけでなく、施工時の騒音やホコリを抑えられるメリットがございます。新しく重ね葺きしたガルバリウム鋼板製の屋根材は、軽量で建物への耐震負荷が少なく、優れた防水性と耐久性を長期にわたって発揮します。
一方、ベランダの防水工事においては、下地の形状に柔軟になじむウレタン防水工法を施工いたしました。立ち上がり部分やコーナー部の繋ぎ目を失くして密着させることで、水滴の侵入経路を完全に遮断し確実な防水層を形成させております。
また、屋根工事とベランダ防水工事を同時に実施したことで、仮設足場の組立て費用を一回分にまとめられ、施工コストの最適化にも繋がりました。
施工内容と仕様の一覧
今回のリフォーム工事で採用した工法および使用材料の仕様は以下の通りです。
| 施工部位 | 採用工法 | 主な使用材料 | 期待される効果 |
|---|---|---|---|
| 屋根部分 | カバー工法(重ね葺き) | ガルバリウム鋼板屋根材・改質アスファルトルーフィング | 長期的な防水性の向上、遮熱・断熱効果、軽量化による耐震性向上 |
| ベランダ部分 | ウレタン密着防水工法 | ウレタン防水材・高耐候性トップコート | シームレスな防水膜による漏水防止、紫外線による劣化抑制 |
工事完了後の所感とお礼
施工完了後には念入りに散水確認試験を行いました。長年止まらなかった雨漏りが完全に改善されたことを確認でき、お客様から「これで大雨の日も安心して過ごせます」とお喜びの声をいただけたことが何よりの励みとなります。高耐久なガルバリウム鋼板とウレタン防水材の組み合わせにより、今後のお手入れの手間も大きく軽減されます。お住まいの防水性能を長く維持できるよう、アフターフォローも含めて今後とも誠心誠意サポートしてまいります。

