屋根カバー工法をご提案させて頂いた経緯
台風で飛散した屋根板金の修理でお問い合わせを頂きました。現地調査を行い屋根の葺き替え工事をご提案させて頂きました。 ガムテープで応急処置がされている屋根板金は修理の必要がありましたが、既存の屋根材も排水不良を起こし、チョーキング現象と呼ばれる塗装の劣化症状が発生していました。 ガルバリウム鋼板と呼ばれる金属製の屋根材でしたが、チョーキング現象が発生しており、錆が発生している箇所もありました。そもそも、ガルバリウム鋼板は錆びない屋根材として有名で30年〜40年はメンテナンスの必要は無い屋根材です。しかし、排水不良が発生してガルバリウム鋼板の表面にチョーキング現象が発生していました。 なぜ、このような劣化症状が発生してしまったのかと言うと、ガルバリウム鋼板が横葺きで設置されていたからです。横葺きによる施工は屋根の勾配が2寸以上なければ排水不良を起こしてしまうため施工ができません。今回の屋根の勾配は1.5寸で横葺きで施工をされていたため排水不良を起こし、ガルバリウム鋼板の耐用年数よりも明らかに早いスピードで屋根材が劣化していました。 このような経緯から、既存の横葺きに施工されているガルバリウム鋼板を撤去して、緩勾配でも排水不良を発生させない立平葺きに張り替える、葺き替え工事を提案させて頂きました。ビフォーアフター


施工前の様子
ここからは施工前の屋根の劣化症状について見て行きましょう。

施工中の様子
ここからは施工中の様子について見て行きましょう。屋根の葺き替え工事の各工程について詳しく解説します。既存屋根材の撤去
まず始めに、既存の屋根材を撤去します。
野地板(コンパネ)の設置
既存の屋根材の撤去が完了したら、既存の防水シートの上に新しい野地板(コンパネ)を設置します。

ルーフィング(防水シート)の設置
野地板の施工が完了したら次にルーフィング(防水シート)を設置します。ルーフィングは屋根の二次防水として重要な役割があります。屋根は屋根材が破損したり劣化することで雨漏りが発生すると思われていますが、最終的に建物内部に侵入する雨水を食い止めているはルーフィングです。 極端な言い方をすれば、屋根材をすべて取り外してしまっても、ルーフィングがしっかりと機能していれば雨水が建物内部に侵入することはありません。 このようにルーフィングは屋根の二次防水として防水性能を左右する重要な素材です。
役物・棟下地の設置
屋根全体にルーフィングシートを設置したら、軒先水切りやケラバ水切りなどの役物を設置します。ケラバとは切妻側の屋根の端を指しますが、雨樋が付いていない方と認識すると分かりやすいです。

ガルバリウム鋼板本体の施工
屋根の役物と棟下地を取り付けたら、いよいよガルバリウム鋼板を設置します。屋根勾配が1.5寸と非常に緩やかなので、立平葺きと呼ばれる工法でガルバリウム鋼板を設置します。



屋根板金の設置
ガルバリウム鋼板本体の施工が完了したら、屋根板金を設置して屋根の葺き替え工事は施工が完了です。


施工後の様子


