お問い合わせの経緯
近所で屋根工事をしている業者に「瓦がズレてますよ」と屋根の不具合を指摘され、修理を検討されていました。 屋根点検を勧められたようですが、訪問販売業者だったことから、他の業者での現地調査を検討されていました。 インターネットで横浜市に対応できる屋根業者を探していた際に弊社のホームページをご覧になり興味を持って頂きました。 横浜市も豊富な施工実績があることと、建築士や一級塗装技能士など、屋根修理に有効な資格を保有していることに信頼性を感じて頂き、現地調査のご依頼を頂きました。ビフォーアフター
日本瓦からガルバリウム鋼板に張り替えました。 防水シートを交換したことで適切に屋根のメンテナンスができたほか、屋根も軽くなり建物の耐震性も向上しました。
担当者のコメント
お問い合わせ後、すぐに現地調査に伺い屋根の劣化症状について確認させて頂きました。 築50年の日本瓦の屋根でした。日本瓦は耐久性に優れているため、基本的にメンテナンスの必要はありません。 しかし、屋根の二次防水の防水シートは耐用年数が30年前後と言われています。 雨漏りこそ発生していませんでしたが築50年が経過した現時点で防水シートが劣化している可能性が高く具体的に防水シートを交換する必要がありました。 日本瓦の場合、葺き直しと呼ばれる既存の日本瓦を再利用するメンテナンス方法がとられますが、耐震リフォームとしてガルバリウム鋼板に屋根材を葺き替えるリフォームも人気です。 金額や今後のメンテナンスサイクルなど施主様にご相談させて頂き、ガルバリルム鋼板への葺き替え工事を施工することになりました。 単純な屋根のメンテナンスではなく、建物耐震性も向上させることができる付加価値の高い屋根リフォームを実現できました。屋根の劣化症状と現地調査の様子
ここからは屋根の劣化症状と現地調査の様子について見ていきましょう。
築年数５０年の日本瓦です。
過去に漆喰もメンテナンスをしたことで非常にキレイな状態で保存されていました。
ただし、屋根内部の防水シートが劣化している可能性が高く、いつか雨漏りの原因になる恐れがあるため、具体的にメンテナンスが必要な状態でした。
今回の屋根リフォームではガルバリウム鋼板に張り替えます。ガルバリウム鋼板は金属の屋根材ですが、日本瓦と比べて1/6ほどの軽さになります。屋根も大幅に軽くなり建物の重心が下がり、建物全体の耐震性能が向上します。
屋根葺き替え工事の工程と施工中の様子
ここからは屋根の葺き替え工事の工程と施工中の様子について見ていきましょう。【工程1】瓦おろし
まず始めに既存の日本瓦を屋根から撤去していきます。この工程を瓦おろしといいます。
瓦は釘で固定されておらず瓦同士をはめ合わせて固定されています。そのため、1枚1枚丁寧に屋根から剥がしていきます。
日本瓦の撤去が完了しました。この上にガルバリウム鋼板屋根を施工するのでしっかりと清掃を行い、新しい屋根を施工する準備を整えます。
【工程2】野地板の設置
既存の屋根材の撤去が完了したら、野地板を取り付けます。野地板とは屋根の土台となるベニア合板です。
屋根の形状に合わせて野地板を設置していきます。野地板では構造用合板と呼ばれるベニア合板を使用します。構造用合板は防水性や耐水性がJAS規格で規定されており品質が高いのが特徴です。
これは屋根の寿命を左右する重要なポイントになるため見積もり段階で確認しておくことが重要です。
野地板の設置が完了しました。
【工程3】防水シートの設置
次に防水シートを設置していきます。防水シートは屋根の二次防水として建物内部に雨水が侵入するのを食い止めている部材です、
軒先から棟に向かって順番に防水シートを設置していきます。これは防水シートの重なりが水の流れと逆にならないようにするためです。これが逆になってしまい雨漏りが発生する施工不良も多いです。
防止シートの設置が完了しました。防水シートにはいくつか種類がありますが、改質アスファルトルーフィングと呼ばれる耐久性に優れた製品を使用します。これはガルバリウム鋼板の耐用年数に対応させるためです。この防水シートの種類も屋根の寿命を左右する重要な工程になるので見積もり段階で確認することが重要です。
防水シートの設置が完了したタイミングで水切りを取り付けていきます。
屋根の端（ケラバ）に水切りを設置しました。
【工程4】屋根材（ガルバリウム鋼板）の設置
防水シートの設置が完了したら、いよいよ、屋根材を設置していきます。防水シートと同様に軒先から棟に向かって順番にガルバリウム鋼板を設置していきます。
ガルバリウム鋼板の設置が完了しました。2段目〜3段目に掛けて雪止め金具を取り付けました。
ガルバリウム鋼板にはいくつか種類がありますが、ニチハの横暖ルーフを使用しています。横暖ルーフはSGL（スーパーガルバリウム）と呼ばれる耐久性の高い鋼板が使用されており、他の製品と比べて耐久性に優れているのが特徴です。また、断熱材と一体となっているため、断熱性にも優れています。
【工程5】屋根板金の設置
ガルバリウム鋼板の施工が完了したら最後に、屋根板金を取り付けます。
屋根と外壁の取り合い部分に雨押さえを取り付けました。
屋根の棟には棟板金んを取り付けました。これで屋根の葺き替え工事は施工完了です。
屋根の葺き替え工事の施工後の様子
